想い

このたび、亡き義父の雅号「紫雲」を受け継ぎ、屋号を「紫雲苑」と改め、仏像彫刻師として新たな一歩を踏み出すこととなりました。

義父は長年にわたり、手描き友禅の世界に身を置き、繊細であたたかな作品を生み出してきました。

短い期間ではありましたが、同じ工房の中で、義父が友禅を、私が仏像彫刻を――異なる技を携え、共に制作に向き合った日々がありました。

その時間は、技術だけでなく、ものづくりに向き合う心を深く学ばせてもらった大切な時間でした。

伝統的な技術に根ざしながらも、時代の声にも耳を傾け、心に響く彫刻を生み出せるよう、日々精進を重ねてまいります。

木と向き合い、仏と向き合い、そして人の祈りと向き合う――
そんな思いを込めて、ひとつひとつ、丁寧に彫り続けてまいります。

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