色づく嵐山としごとば日誌(十一月)

あっという間に12月も半ばに迫り、季節の移ろいを早く感じる今日この頃です。
11月の工房も、ありがたいことに多くの動きに恵まれました。

まず、手のひらサイズの釈迦如来座像を京都の仏具店へお納めいたしました。小さなお像ながら、細部まで心を込めて仕上げた一作となりました。

工房内では、修復中の釈迦三尊像の作業を進めつつ、鋳物製の誕生仏の欅(けやき)製蓮台の制作、香炉台の透かし彫りの調整など、複数の作業を同時に進行していました。どの仕事も繊細で集中力を必要としますが、木と向き合う時間はやはり心の軸になります。

工房外の活動では、定朝忌への参列、広島への出張、次の仕事の準備として滋賀の西教寺へ伺うなど、足を運ぶ機会も多くありました。また、和眼鏡作家・山下さんの個展にもお邪魔し、丁寧な手仕事から生まれる作品に多くの刺激をいただきました。

冬の気配が深まりゆく中、11月もひとつひとつのご縁に支えられながら歩んだ月でした。

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